かんがるーけあ

Home » アレルギー » 小児のアナフィラキシー / アドレナリン、ポララミン、ステロイドの使い方を徹底解説!

小児のアナフィラキシー / アドレナリン、ポララミン、ステロイドの使い方を徹底解説!

calendar

reload

小児のアナフィラキシー / アドレナリン、ポララミン、ステロイドの使い方を徹底解説!

スポンサーリンク

小児のアナフィラキシー / アドレナリン、ポララミン、ステロイドの使い方を解説!

こんにちは!tamakiです!

こちらは研修医の先生向けのコンテンツとなります。

アナフィラキシーが疑われるお子さんを診た場合、僕らに求められるものは"診断~初期治療に至るまでのスピード"です。

今回は診断に必要なチェック項目、初期治療に使用する薬剤をまとめました。

目次

原因
診断
治療
まとめ

 


原因

アナフィラキシーと聞くと一般のご家庭では"ハチに刺された時になるやつ"とか"アレルギーのひどいやつ"というイメージがあり、いずれにしろ"なんとしないとヤバイやつだ!"という認識を持って頂いてる方が多い印象です。

実際に、アナフィラキシーはなんとかしないとヤバいです。ほっておくとショックに至り、最悪の場合は命に関わります。

まずは原因となるものまとめてみます。

食物アレルギー
蜂毒アレルギー
薬物アレルギー
接触性アレルギー(ラテックス:天然のゴム)

こうやって書いてみるとわかりますが、結論"アレルギーのひどいやつ"です。

アレルゲン(アレルギーの原因物質)が体内に取り込まれることで身体の中の免疫機構が過剰に反応し、自身を攻撃してしまうわけですが、その反応が行き過ぎているということですね。

一般的なアレルギーに関しては別途まとめようと思っているので、ここから診断に移って行こうと思います。


診断

アナフィラキシーの定義は以下の3項目のうち、いずれか1つでも認めたら診断されます。

① アレルゲンは特定できなくとも
皮膚症状(発疹、掻痒感、紅潮)や粘膜症状(口唇、舌、口蓋垂の腫脹)が存在し
呼吸器症状(呼吸困難、気道狭窄、喘息、低酸素血症)
循環症状(血圧低下、意識障害)のうち少なくとも1つ以上を伴う。

 

② アレルゲンとなりうるものへの暴露の後、以下の症状のうち少なくとも2つ以上を有する。
皮膚症状  (全身性紅斑、蕁麻疹)
呼吸器症状(咳嗽、喘息様症状)
循環症状  (顔面蒼白、血圧低下)
消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛)

 

③ アレルゲン暴露の急激な血圧低下
生後1ヶ月〜11ヶ月 <70mmHg
1〜10歳 <70+(2×年齢)mmHg
11歳〜 <90mmHg

 

以上が定義となりますが、正直わかりにくい部分もあるかと思います。
イメージとしては下のイラストのような症状が2つ以上ある人がきたら疑うといいでしょう。

またアナフィラキシーは"重症度=Grade"を付けることも大切になります!

Gradeをつけたら下記のチャートに沿って治療に移りましょう!
Grade2-3が緊急的な対応が必要になります


治療

診断がついたら治療ステップへと進みます。ここでは下記のチャートが重要になってきます!

アナフィラキシーと診断したらアドレナリンを筋注するかどうかを見極めなければなりません

僕の判断としては診断のところで解説した症状のうち2つが出ていたら、筋注しています。

アナフィラキシーは進行が早いものは一気に進みますので、迷わずいってしまって良いと思います。

アドレナリンの薬液量には注意しましょう!どんなに焦っていても最大0.3mLは超えないようにしましょう!

アドレナリンは有効成分です。実際に医療の現場で使用される薬剤は以下の2つになるかと思います。たまにノルアドレナリンと間違える方がいますが、全く別物なので注意してください!

アドレナリンを使用したら原則そのまま入院管理とします。

なぜなら、治療を受けて初期症状が改善した後に、再度アナフィラキシーの症状が出現することがあるからです。

これは二相性反応といわれ、1~20%の頻度で出現します。多くは8時間以内に発症しますが、中には72時間後に発症したという報告もあり、初期症状が改善した後も十分注意が必要です。

また入院したら禁食として様子を診ています。消化器症状が後から出てくることも多いですしね。

夜間救急にアナフィラキシーの入院をいれたら、朝ごはんは朝回診時に症状が治まっていることを確認してから開始するようにしましょう。

アドレナリン投与が済んだら、今度は各種臓器の治療に移っていきます。

各種臓器というのは、つまり皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状、循環器症状のことです。

皮膚症状  :抗ヒスタミン薬を投与 。
消化器症状:基本的には経過観察。夜間は禁食対応で輸液管理。
呼吸器症状:酸素投与、β2刺激薬投与、呼吸不全では気管内挿管。
循環器症状:循環不全のリスクあり。急速輸液を開始する。
その他      :ステロイドの投与。

 

ここで使用する薬剤について解説します。

抗ヒスタミン薬:掻痒感、蕁麻疹、紅斑、血管浮腫、鼻および目の症状を抑える働きがある。即効性なし。気道閉塞や血圧低下の予防につながらず救命効果なし

ステロイド:二次性のアナフィラキシーを予防目的。十分なデータなし。即効性なし救命効果なし

β2刺激薬:気管拡張作用により咳嗽、喘鳴、息切れを改善するが、上気道閉鎖や血圧低下の予防につながらず救命効果なし

おわかりいただけただろうか・・・いずれも救命時の治療的効果はないんですね

なので、どんな薬物よりも真っ先にアドレナリンが重要となってくるわけです。

僕が勤める病院では、点滴ルートが確保できて、皮膚症状が強ければ抗ヒスタミン薬としてポララミン、二次性のアナフィラキシー予防を目的に、ステロイドとしてハイドロコートン(HDC)を投与しています。

いずれも生理食塩水100mLに加えて、100ml/hの速度(1時間)で投与を行います。


まとめ

今回はアナフィラキシーの初期対応についてをまとめましたが、食物アレルギー等が原因の場合は、 患者さんがエピネフリンを持ち歩くことになったり、学校や保育園等で食事管理についての指導が必要になってきたりします。 その辺はまた、アレルギーについてまとめた時に話そうと思います。

では、また:)

この記事をシェアする

コメント

コメントはありません。

down コメントを残す