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小児 便秘症まとめ① ~排便のしくみと うんちの色~
こんにちは!tamakiです!
今回は子育て中のパパ・ママ向けのコンテンツとなります。
小児の便秘症について三部構成に分けてまとめていきたいと思います!
第二章 ~便秘症の定義と治療~
便秘症の定義・診断
便秘症の治療
第三章 ~年齢別の便秘の特徴・対策~
1歳以下の乳児の便秘症
1歳~小学生にあがるまでの便秘症
小学生~中学生の便秘症
便秘症
では、便秘症についての第一章を始めていきましょう!
排便のしくみ
ここでは排便の仕組みをなるべくわかりやすく図解しながら説明していきます。
口から食べた物は、消化されてやがて肛門からうんちとなって排出されます。
この一連の流れが行われている部分を一般的に"消化器系"と呼びます。
消化器系のそれぞれの名前と働きについて、ざっくりとまとめる下の図のようになります。
今回はうんちについてまとめようと思っているので、うんちを作る上で重要な部分をさらに絞っていきます。
胃で"胃液"によって分解された食物残渣は、十二指腸を通って、胆汁や膵液といった消化酵素のよってさらに分解されます。
分解された食物残渣は小腸へと流れて、栄養分として吸収されていくわけです。
この流れの中で、胆汁を浴びることで食物残渣は"黄色"になります!
これがいわゆる、うんちの色が黄色~茶色である理由です!うんちの色は胆汁の色だったんですね。
小腸で栄養を吸い取られた残りカスは固められて、しっかりとした うんちになっていきます。
うんちは食後約18時間くらいでS状結腸に到着し、その時を待ちます。
そして食後24-72時間ほどで直腸に降りてきて、排便に至るわけです。
便が直腸に降りてくることで、便意を感じるスイッチがONになります。
直腸に便がなくなるとスイッチがOFFになって便意がなくなるわけです。
なので、普段から直腸には便はないのが普通です。
直腸に便が残っていると、微妙に便意を感じてしまうためスッキリしないわけです。
正常の排便は◯日に◯回
医学生の頃から"病気を知るためにはまず正常を知れ"とはよく言われたものです笑
正常な排便とは"3日に1回(週に3回)以上出ている"状態です
ここで注意してほしいのは毎日排便があっても、一回の量が少量であったり、コロコロうんちだったりすると正常な十分な排便量とは言いません。
一回ですっきりとした量や、きれいなバナナうんちが出てくれば正常と言えるでしょう。
便の色でわかる病気
うんちの色はだいたい黄色~茶色のことが多いですが、他にも注意したい色がいくつかあります。
一番 参考になるのは母子手帳に必ず貼ってあるページをになるかと思います!
良く言われるのは4番の色が良いと言われますね!
赤ちゃんの便の色は黄色いですが、成長していく毎に便の色は濃くなっていきます。
我々、成人の便は黄色というより焦げ茶って感じですよね。これは腸内細菌叢が変化することで起こるものです。
では具体的に病気を意識しなければならない うんちの色についてまとめて診ましょう!
白い便
便が黄色いのは胆汁の色だからとお話しましたね!
つまり、便が白いということは胆汁の流れが悪いことを意味します。
こどものうちは成長にしたがって胆汁の流れが悪くなることはほとんどありませんが、肝炎ウイルスに感染していて肝臓が悪くなると後天的に胆汁の流れ(分泌量)が悪くなることがあります。
胆汁の流れが悪いときは多くが"生まれつき胆汁の流れが悪い原因がある"ことが多いです。
先天性のものでは胆道閉鎖症や胆管拡張症を疑います。いずれも手術による治療が必要となります。
その他に色が白くなる原因としては便の流れる速度が恐ろしく早くなることで、胆汁を浴びる暇がなかった場合です。つまり胃腸炎の時です。
特に胃腸炎として代表的なものはロタウイルス感染症ですね。これは現在、任意のワクチン接種もやっているので是非受けることをオススメします!ワクチンについてはまた今度まとめようと思います。
赤い便・真っ黒な便
次に便が赤かったり、車のタイヤのように黒かった場合についてです。
結論からいうと、これは腸管の中で出血が起こっていることを意味します。
黒い便は主に胃~十二指腸からの出血を意味していて、赤い便は大腸からの出血を意味しています。
「黄色いうんちだったんですけど、おしりを拭いたらちょっとだけ血みたいのがついてました」
こういった質問が多く、また病院に焦って駆け込んでくるパパ・ママさんを多く見受けます。
これも結論からいうと、裂肛(切れ痔)といって、大きなうんちや、下痢をしているときに肛門の内側が少し切れてしまていることが原因です。
裂肛の時のような、うんちに少しだけ血がついている程度であれば自宅で様子をみてもらって構いません。
2-3日のうちに自然となくなってくるでしょう。
すぐに病院受診をしてほしいうんちは、"うんち全体が赤く染まっている" "いちごジャムのようなうんちが出た" "うんち全体が真っ黒だ" こういった時はすぐに医療機関を受診してください。
出血性大腸炎や腸重積、上部消化管出血といった病気の可能性があり、積極的な治療が必要となります。
緑色の便
乳児の時に緑色っぽい便が出ることがありますが、これは基本的に心配いりません!
腸内細菌叢が変化している時に起こるもので、また便が少し長く腸管内にいるとこういった色になりやすいです。
しっかりとうんちが出ていれば自然に治りますが、便秘であまりうんちが出ないときは出してあげる工夫をしていきましょう。(治療のところで解説します)
今回は子育て支援コンテンツとして排便の仕組みについてまとめてみました!
次回、第二章では便秘の診断と治療方法についてまとめたいと思います。
では、また:)
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