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小児の血尿 / 原因と評価の方法

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小児の血尿 / 原因と評価の方法

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小児の血尿 / 原因と評価の方法

こんにちは! tamakiです:)

今回は小児に領域における血尿について解説していこうと思います。

  • 血尿の原因
  • 血尿は何色?
  • 原因調査

 


 

血尿の原因

血尿とは言葉の通り、尿に血が混じる病気ですが、血尿の中でも大きくわけて2つのパターンがあります。

  • 肉眼的に見てわかる血尿
  • 肉眼ではわからない血尿

病院を受診する患者さんのほとんどが"肉眼的に血尿"を主訴に来院してきますが、肉眼的血尿は子供では意外に稀な症状であるということも大切です。

まずは、血尿の原因をまとめてみましょう。

肉眼的血尿の原因 <頻度:高>
① 尿路感染症
② 尿路・陰部の傷
③ 激しい運動
④ 原因不明
<頻度:低>
① ナットクラッカー症候群
② 尿路結石症
③ 慢性腎炎の急性増悪
④ 出血性膀胱炎
⑤ 悪性腫瘍(ウィルムス腫瘍、膀胱横紋筋肉腫)
⑥ 鎌状赤血球症
⑦ 凝固障害
⑧ 感染後糸球体腎炎(溶連菌感染後)
⑨ IgA腎症
⑩ 薬物誘発性膀胱炎

 

上記の通り、ほとんどが感染症か尿路に傷がついて出血していることが原因です。むしろ、原因不明で終わってしまうことが多いのも事実です。

医学生に小児の血尿の原因は?と聞くと「IgA腎症!」と即答してくることが多いですが、頻度は少ないです笑

さらにこの血尿の中には、“血尿以外に症状がない血尿“=“無症候性血尿““血尿以外にも症状がある血尿“=“症候性血尿“があります。血尿以外の症状とは腹痛や排尿時の痛みなどです。

無症候性血尿
・特徴的な所見なし    36%
・高カルシウム尿症    22%
・IgA腎症        16%
・溶連菌感染後糸球体腎炎 7%
・糸球体病変       2%
・先天性異常       2%
・鎌状赤血球症      1%

 

 


 

血尿は何色?

ところで血尿とはどのような色でしょうか?

真っ赤な血が出てくるイメージもあると思いますが、実はそれだけではありません。

イメージとしては"コーラの色"をした尿が出ていても、それは血尿と言えます。

尿に色が付いてくる理由としては尿中に"ヘモグロビン""ミオグロビン""薬剤""食品(ビート)“が排出されていることを示します。

  • ヘモグロビン :赤血球を構成するタンパク質。「ヘム」と「グロビン」。赤色。
  • ミオグロビン :筋肉中にあって酸素分子を貯蔵する色素タンパク質。コーラ色。
  • 薬剤:主にフェナゾピリジンという薬剤によるものです。茶色。
  • 食品:ビートと呼ばれる野菜を食べると尿に色が付くようです。ピンク色

今回、薬剤性・食品性のものは除いて解説していきます。

赤色の尿が出ているということは、ヘモグロビンが多いということなので、赤血球が壊れてしまう何かしらの原因があるということです。コーラ色の尿が出ているということはミオグロビンが多いということなので、筋肉が壊れていることを示します。筋肉が壊れる状況とは激しい運動をしたときに起こります。

 


 

原因調査

血尿の原因精査の行われる検査および問診項目はは下記の通りです。

原因検索 尿検査
尿培養
溶連菌感染歴
抗ASO抗体
皮膚所見
血尿の家族歴
腎臓と膀胱の超音波検査
血清クレアチニン
血清補体価(C3)
尿カルシウム/クレアチニン
腹部CT・MRI検査

 

尿検査・尿培養検査からは、尿路感染症が起こっているか、ヘモグロビンなのかミオグロビンなのかが判断できます。 また出血が糸球体で起こっているのか、糸球体外装で起こっているのかを判断するのに役立ちます。

 

病歴として溶連菌感染症の既往がある場合は、溶連菌感染が糸球体腎炎やIgA腎症を引き起こしている可能性があります。また抗ASO抗体を調べることで溶連菌に感染していたかを確認することができます。

皮膚に特徴的な紫斑を認める場合はエリテマトーデス(SLE)やIgA腎症などの可能性を疑います。

血尿の家族歴があるとすれば、遺伝性の疾患である鎌状赤血球症などがわかるかもしれません。

腎臓と膀胱の超音波を行うことで、腫瘍性病変の有無を評価します。また、ナットクラッカー症候群という特殊な病態の場合も超音波検査で判断することができます。

血清補体価(C3)を測定することで、凝固系に異常がないかを評価します。

尿中のカルシウムが多い場合は微細な尿管結石が作られている可能せがあります。尿管結石というと痛いイメージがありますが、結石が微細である場合は痛みを伴いません。

腹部CT・MRIなどは言わずもなが、画像的に異常所見がないかを探すことができます。造影剤を使用することもあります。

注:小児に膀胱鏡検査が適応されることは滅多にありません。そこまでしても原因がわからないことが多く、また膀胱鏡をしても特別に治療方針が変わることがないからです。


今回は以上です。

血尿の原因と検査についてまとめてみました。

余談ですが、今回の記事は初のiPadで書いてみました。まだ慣れていないので、いつもより記事作成に時間がかかってしまいましたが、今後もiPadが活用できればなと思います。

では、また:)

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